第53章

エイモスは最近、獅鷲の卵を片時も手放さなくなっていた。孵化の瞬間を逃したくないのもあるが、それ以上に――誰かに盗まれるのを本気で警戒しているのだ。

軍団内で従魔の件を知っている者はまだ多くない。とはいえ、毎日でかい獅鷲の卵を抱えて歩いていれば、好奇心の目は集まる。案の定、面白半分でちょっかいを出してくる連中がいて、わざと悪さをして卵を奪おうとする。何度かは、あと一歩で持っていかれそうになったこともあった。

本人たちに悪意がないのは分かる。ただの冗談だ。だが、冗談で済む話ではない。おかげでエイモスはすっかり疑心暗鬼になり、誰を見ても「卵泥棒」に見える始末だった。

アリシアは、仕方なく頷い...

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